水ビジネス関連企業

水ビジネス

知っている人にとっては意外でもなんでもないことかもしれませんが、水を取り扱うビジネスを行う企業にもまた、多くの上場企業が関連しています。

水ビジネスは1980年代から日本で注目を受けるようになってきた業界であり、以後年々売上規模を伸ばしてきています。

日本における水ビジネスは、これまで自治体が主体となってインフラ整備や上下水道の工事を行なってきました。

そのため、海外のように民間企業が自社のノウハウとして水道インフラを作り出す技術を備える体制が十分に整っていないという問題があります。

経済産業省の試算によると、2025年には世界中での水ビジネス市場は2007年の数値から約2倍にもなるというふうに言われており、今後まだ水に関するインフラが整っていない国に工事や浄水設備をどう売りだしていくかということが国をあげての課題となっています。

水ビジネスの内容としては、上下水道の整備からそれらの施設の管理や運営、さらには海水の淡水化ができる工場の設置や汚水処理まで、かなり大規模な範囲までが含まれています。

 

世界的に有名な水ビジネス企業のことを「水メジャー」と呼んでおり、現在のことろフランスの「ヴェオリア・ウォーター」「スエズ・エンバイロメント」、英国の「テムズ・ウォーター」の三社が世界中の水ビジネスの8割を独占しているという状況です。

そこへ最近米国の「ゼネラル・エレクトリック」やIBMが参入してくる動きとなっており、今後はより多くの国からの参入が見込まれています。

世界中の水ビジネスをあわせると総額90兆円にもなく巨大市場であるので、今後は日本国内企業をどの整えていくかが今後数十年に渡る世界の水ビジネスに関わってきます。

 

日本の水ビジネス動向

日本の水ビジネスの動きとしては、2012年に水関連事業者や商社、銀行の合計45社が連動した海外水循環システム協議会が結成されています。

代表的な企業をいくつか挙げていけば、水処理装置専業企業としてはシェア№1の栗田工業、2位のオルガノがあり、水道事業会社としては富士電機と日本ガイシが事業統合したメタウォーター、荏原と日揮がそれぞれ出資をした水ing(旧 荏原エンジニアリングサービス)があります。

今後は企業と自治体が協力をしての日の丸連合体制による中東や新興国への売り込み攻勢をとっていくことが期待されています。

水インフラとして一体化した受注ができるかどうかが、大きなカギとなりそうです。