上場企業の推移

上場企業推移

2011年時点の調査によると、東京証券取引所に上場している会社の数は2281社となっており、上場企業数のピーク時であった2006~2007年のときに比べて約5%程度の減少となっています。
これは長引く不況の影響から一般投資家からの資金調達額が少なくなってきたことにより、上場をするメリットが企業側にとって薄くなってきたことや、同じく不況により上場基準を満たす財務内容を維持することが難しくなってきたということが影響しています。
最近の傾向としては新たに上場を目指す会社が極端に少なくなってきていることが特徴となっており、新規上場を申請する企業数もピーク時であった2006年にの約1割程度しかなくなってしまっているのが現状です。
今後も世界的な不景気はしばらく続くであろうことが予想されていることから、日本国内の上場企業の数はますます減っていくことになるのではないかと言われています。

とはいえ、上場企業の中には順調に売上高を伸ばしている企業もきちんと存在しています。
また極端に売上を伸ばすことはなくても、確実に利益を確保し赤字経営にならないように安定的な経営を行なっているという企業も多くの業種の中には見られています。
ちなみに直近の大企業の売上高ランキングをみていくと、最も高い売上を記録しているのがトヨタ自動車(7203)で、続いて石油製品を取り扱っているJXホールディングス(5020)、また日本電信電話(9432)などが上げられています。
自動車関連企業や大手電機メーカー、大手チェーン系スーパーも比較的安定的な売上をしているということができます。

上場企業の現在

その上場企業が現在どんな状況におかれているかを調べるときには、売上高だけでなく当期純利益や営業利益、総資産などさまざまな面から比較をしてみることも大切です。
他にも、一見同じような業種の企業であっても、財務内容は大きく違っていることもよくあるので、その業界自体が流行しているような場合であっても、全て同じとは思い込まない方がよいでしょう。
一般的な傾向ですが、最近はある特定の業界だけが突出して売上を伸ばすということはあまりなくなってきており、むしろ個別にそれぞれの業界の中で確実に伸びる企業がいくつかあるというケースが多く見られているようです。
上場企業についての情報の見方を覚えてくると、現在の市場の様子も次第に見えてきます。
一時期だけみて判断するのではなく、継続的にその企業の動向を探るということもまた、内容を判断するための大きな基準となります。