上場している企業、していない企業

上場している企業としていない企業

上場企業と言えば、かなり知名度がある会社ばかりのようにも思えます。
ですが、2012年の時点で証券取引所に上場をしている企業は一部でも1690社ほど、2部でも420社と、ピーク時に比べてかなり総数は落ち込んだものの、それでも非常に数多くの企業が存在しています。
よほどの証券取引のプロでない限り上場企業の全ての企業名を網羅するということはできないでしょう。
上場している企業の中には、トヨタ自動車やソニー、パナソニックなどといった一般消費者にとっても非常に馴染みの深い企業が多く存在していますが、反対に有名企業だからといって必ずしも上場をしているとは限りません。

売上高が非常に高く、また一般消費者にとって認知度の高い企業の中であっても、あえて非上場という路線を貫いている企業もよくあります。
その代表格とされているのが、お菓子メーカーのロッテと、酒類・飲料水メーカーのサントリーです。
俗説ですがサントリーが上場をしない理由は、酒類は製造してから商品となるまで時間がかかる場合がよくあるので、上場して株主の利益を優先させてしまうと商品の質が落ちてしまう可能性があるためと言われています。
しかしロッテもサントリーも創業者一族による同族企業として続いてきた企業であるため、上場をして一族の力を弱めたくないという思惑も多く働いているのではないかと憶測をされています。(似たような同族系の非上場企業としては、パロマやYKK、竹中工務店などがあります)。

非上場企業

意外な非上場企業というところでみていくと、佐川急便や大手旅行代理店であるJTBなども非上場のまま営業をしています。
おもしろい例としては大手スーパーのイトーヨカドーで、こちらは非上場企業として子会社としてコンビニチェーンのセブンイレブン-ジャパンを開始したのですが、やがて日本においてコンビニが大きく売上を伸ばしてきたことで、先にセブンイレブン・ジャパンとして東証一部に上場、のちに企業買収などからの防衛手段として、セブンイレブンとイトーヨカドーを合わせた(株)セブン&アイ・ホールディングスという持株会社を作って上場を続けています。
また、佐川急便のライバル会社であるヤマト運輸や、JTBと同業の旅行代理業を行う近畿日本ツーリストなどは、比較的早い段階から東京証券取引所に一部上場をしています。
サービス内容が同じような企業であっても、かなり企業内部の運営方針は違うということですね。