上場企業であることのデメリットは?

上場企業のデメリット

上場企業は、非上場企業に比べて信頼性も高く、安定的な運営ができる企業であるようなイメージがあります。
ですが、総数で2000社を超える上場企業の中には、メリットばかりを受けているわけでもない企業も存在しています。
最近では一般投資家の他にも、海外からの投資活動も活発になってきており、時代の流れを見誤ってしまったがために、本来であればもっと伸ばせるはずであった企業活動を失敗してしまった企業もあります。
上場企業であることによって受けるデメリットと、実際に危険な目にあってしまったある企業の紹介をしていきます。

上場企業のメリットは、なんといっても知名度アップと、企業としてのステイタスを得ることができるということです。
例えば同じような業種の企業が複数あったとして、そのうちどこかと新規の取引をしたいと考える企業や個人がいた場合、なんとなく上場企業である方が安心して任せられるような気がしてしまいます。
実際には、有名な上場企業であっても突然廃業や倒産などといったこともよく起こってしまっているのですが(JALの上場廃止などのニュースは耳に新しいところです)、それでも上場企業であるということによる、心理的な格の上昇感はまだまだ失われたわけではありません。

ですが、上場企業であるがゆえに受けてしまうデメリットもあります。
それは、一般の人にも自由に買い付けができるように株式を公開することで、意図しない人たちから株式を購入されてしまい、企業そのものを乗っ取られてしまう可能性があるということです。

ライブドアの騒ぎ

2005年に起きたライブドアによるTBS買収騒ぎでその危険性が一般的に広く知られるようになりましたが、最近では特に日本の慣習として行われてきた企業間の不文律が簡単に破られるようになってきています。
それまで国内で安定的に営業をしてきた企業が、突然海外投資家の標的にされて買取を受けてしまうような可能性も、まだまだ高く残っているのです。

また、買取まではいかなくても多くの人から出資金を集める都合により、決算期に安定的に利益を出して配当をしなければならなくなるという義務を追ってしまうこともあります。
長期的に成功をさせたいと思う戦略があったとしても、短期的な利益が出ないという理由で思うように営業をすることができなくなってしまうということも考えられます。
上場企業との取引を考えるときには、その目的や内容に応じて多面的に調査をしておいた方がよい場合もあります。