聞き上手である
話を聞くということ
上場企業のリーダーして求められることの一つとして、「聞き上手」である、ということが挙げられます。
人には大きく2つの種類があり、話し上手と聞き上手に分けることができるでしょう。
聞き上手というのはただ話を聞くというだけではなく、相手に自分の考えを話させることが上手である、という人を指しています。
では、経営において聞き上手であるということがどのようなメリットを持っているのでしょうか?
大企業になってくるとまた話は別ですが、中小企業において経営方針を決めるのは自分とその周辺の数人の仲間ということになります。
三人寄らば文殊の知恵というように、経営においても自分一人だけの考えではなかなか正しい方針を定めることと言うのはできません。
できるだけ多くの人の意見を聞き、それを総合した上で最善の経営方針を打ち出していくことがリーダーとして求められることとなります。
そのためには、多くの人に話をしてもらう能力というのが必要不可欠となってくるでしょう。
特に社会において聞き上手である経営者というのは貴重な存在です。
というのも、会社においてトップに君臨する経営者に対して、自分の思いの丈を述べることが出来る人物というのは稀であるためです。
威圧的であったり、話させることが上手ではない人物では、本当は正しく優秀な能力を持っている人の話を聞くことが出来ず、生かすとこが出来ないという悲劇を生みかねません。
そのためにも、できるだけ多くの人から話をしてもらえるような能力が必要となるわけです。
社長の資質
では、聞き上手にはどのような印象を持っているということになるでしょうか?
話を聞くことが上手である、どんな内容の話でも話させるということが出来るということは、それすなわち器が大きい人間である、というように周囲から見られることにほかなりません。
この器の大きさというのが経営においては意外に重要とされるポイントなのです。
その器の大きさには、いくつかのポイントがあります。
まずは、知恵です。
知恵を持っている人物というのは、それだけで経営において有利な要素を有しているといって間違いありません。
次に人情です。
経営者としての判断能力も重要ながら、利益のことだけではなく社員や周囲の人間のことを慮った判断をすることが出来る、というのも経営者としての器の大きさを示す要素の一つとなるでしょう。
ただし、このことをしっかり理解してもらえるような能力が別に必要となります。
そして三つ目は行動力です。
いくら知恵と人情を持っていたとしても、それに伴う行動力がなければ経営に反映させることが出来ないでしょう。
この3つのトライアングルのバランスがとれている時、ほんとうの意味での経営者としての資質となりえるのです。