東京都台東区の上場企業
上野~浅草の下町観光エリアを含む地域
東京都台東区は上野を中心に、山手線の日暮里~御徒町までを有する地域となっています。
上野から東に向かったところには東京でも有数の下町が並ぶ浅草があり、隅田川を挟んですぐ向こうには墨田区と東京スカイツリーを見ることができます。
浅草周辺から東京スカイツリーまでの経路は海外からの観光客も非常に多く訪れる場所となっており、必然的に周辺には観光産業が数多く存在しています。
台東区は江戸時代から伝わる文化や建築物を数多く残す場所でもあり、今も香具師や見世物、大道芸といったことを継承して行う人も多くいます。
こうした歴史を背景にかつての台東区は靴屋かばんなどといったアクセサリー・服飾関連の製品を作る職人が多くあつまり、そこから産業を発展させていました。
現在では都市計画の影響により一部移転や立ち退きをしたものもありますが、その下町らしい精神は現在の企業にも脈々と受け継がれているようです。
凸版印刷株式会社【7911】
「人を活かす企業」として毎年上位にランクインしているのが凸版印刷です。
凸版印刷は東京都台東区台東に本社を置く印刷企業で、明治33年創業という日本の印刷技術のもとを作ったと言ってもよい老舗の企業として知られています。
創業のきっかけになったのは1880年に大蔵省印刷局で技術指導にあたってきた外国人のエドアルド・キヨッソーネで、このときに考案した数多くの印刷技術は日本の造幣の基礎を作りました。
このキヨッソーネに印刷技術を学んだのが凸版印刷の創業者となる木村延吉と降矢銀次郎という技術者で、この二人が当時最先端の技術を用いることで事業を開始しました。
起業をするにあたり木村と降矢の二人に加え全員で5人が「凸版印刷会社設立ノ趣旨」という文書を取り交わしたとされており、ここに起業をするにあたる熱い思いが綴られたとして今も貴重な資料になっています。
創業時のベンチャースピリットは今も受け継がれており、年々縮小する紙面の印刷シェアに対応するべく電子書籍への参入やデジタル分野への進出が進められています。