東京都品川区の上場企業
古くから民家が多く集中していた高級住宅街
品川区は都内でも有数の高級住宅街が並ぶ町として知られているところです。
都内在住の人にとっても「品川区在住」は港区や渋谷区に継ぐブランドがあり、中でも東五反田や上大崎、北品川といった地域は古くから住宅街として使用されてきた歴史のある場所となっています。
東京都内というのは実はその多くが江戸時代以降に埋め立てによって作られた人造土地であり、特に湾岸部の埋立地は地盤がゆるいとして危険性が最近多く伝えられることになっています。
その中にあって古くから住宅地として使用されてきたという品川区は地盤の信頼性が高く、安心して住める土地として人気が高くなっています。
歴史的には品川区内には居木貝塚や大森貝塚といった縄文時代から人が住んでいたという証拠となる遺跡が発掘されており、他の地域よりもかなり以前より人が居住用に使用してきたということがうかがえます。
また品川は戦後京浜工業地帯発祥の地として日本経済を支えてきたという歴史もあり、今も下町には多くの独自の技術を備えた中小工場が存在しているというところに特徴があります。
高度成長期には大きな工場も乱立していましたが、その後地価の高騰により移転をしてしまったものも多くあります。
ですが当時の日本最大の工業地帯という名残を残し、今も日本最先端の技術をもって活動をしている上場企業もいくつか存在しています。
株式会社プリマハム【2281】
株式会社プリマハムは、品川区東品川4丁目に本社を置く企業です。
本社の場所はりんかい線の「品川シーサイド駅」で、近くに日立ソリューションズタワーをのぞむ品川シーサイドウエストタワーの中にあります。
創業は1931年とかなり古く、もともとは「竹岸ハム商会」という金沢の加工肉業者として出発をしました。
その後業界初の規格肉(カット肉)を発売することにより、一気に日本国内における加工肉のシェアを獲得することになりました。
当時はちょうど1950~60年代の高度成長期で、核家族化が進むことにより手軽に食べることができる加工肉食品は大ヒット商品となりました。
当時はハムやソーセージを中心に扱う企業として人気をはくしましたが、のちにチキンナゲットや唐揚げといった加工冷凍食品も手掛けるようになり、現在までも続くヒット商品を連発するようになっています。
プリマハムは本社を東京都に置きつつも実際の加工工場を国内の地方都市や海外においているということが特徴となっています。
国内のシェアとしては日本ハム、伊藤ハムに次ぐ第三位となっていますが、大ヒット商品である「香薫あらびきポークウインナー」などの大ヒット商品もあり、安定的な経営を続けています。
株式会社サンリオ【8136】
サンリオと言えば、ハローキティやポムポムプリンなど数多くの人気キャラクター商品を扱う企業として有名なところです。
実はこのサンリオも本社を品川区に置く有名企業の一つです。
創業は1960年で最初は東京都千代田区にあった会社なのですが、1973年に社名を「サンリオ」にするタイミングに合わせて品川区に移転をしました。
現在の本社所在地は当時と若干移転はあったものの、同じく品川区の大崎となっています。
サンリオの事業の中心は言うまでもなくキャラクター商品の開発とグッズ販売ですが、ここ近年ではレジャー施設である「サンリオピューロランド」に力を入れています。
サンリオピューロランドができたのは1990年とかなりテーマパークとしては老舗の部類になるのですが、現在も定期的に新しいイベントを開催するなど精力的に事業展開をしています。