従業員としての上場企業のメリット・デメリット

上場企業のメリット

有名な大企業の中にも、あえて株式上場を目指さず非上場のまま事業拡大をしていく路線を貫いている企業も多く見られます。
例を挙げればサントリー、JTB、佐川急便、ヤンマー、リクルートなどです。
これら非上場企業に共通しているのは、創業者の親族を中心とした同族企業であり、専門性の高さを最も企業的な売りにしているという点です。
他にも意外に有名な企業が非上場である場合も多く、就職活動をするときにはネームバリューだけにとらわれず、その企業の内部事情や経営方針などをよくチェックしてからエントリーする企業を選ぶようにした方がよいでしょう。
上場企業であるメリットやデメリットは他のエントリーで説明をしているので、今回は従業員としての視点に立ったメリットとデメリットを考えてみたいと思います。

まず、従業員として勤務する場合、そこが上場企業であるメリットとは何でしょうか。
それはズバリ「知名度」です。
先に例に出したような超有名な企業であれば、上場であるかどうかはそれほど気になりませんが、例えば新進のIT系ベンチャー企業ではどうでしょうか。
同じような規模のIT企業が2つあって、それぞれの営業マンが同じ会社に営業に来たとします。
その時担当者に渡した名刺「上場企業」であることを示す記載があるかどうかで、その企業に対する信頼性はかなり違ってくることでしょう。
この知名度があるかないかによって、営業社員として勤務をするときの営業力がだいぶ変わってきます。
また小さなことですが、例えば就職先はどこかと初対面の人に尋ねられたとき、「上場企業に勤務している」と言うとなんとなくよいところに勤めているという気分になりませんか?
従業員としての目線での上場企業の最大のメリットは知名度と言い切っても構わないほどです。

デメリット

では反対にデメリットは何かということですが、これは上場企業である以上定期的な情報公開のための資料を作成する必要があり、かつ財務状況が健全であることをなんとしてでも示していかなければならないということです。
上場企業は一度なったら永久的にそのままというわけではなく、経営状態が悪いということが公表されてしまうと、上場廃止となってしまいます。
上場廃止として大きく報道されてしまうと一気に企業イメージが損なわれてしまうので、なんとか売上を確保するため、厳しいノルマや業務をこなしていかなければならなくなります。
上場企業で働くということは、単に企業人としてだけでなく、社会的責任も受けなくてはならないということです。