宮崎県の上場企業

九州地域での存在感は今ひとつだけど

宮崎県は有名観光地である高千穂峡を中心に、地鶏を使った特産品が多いことで有名な場所です。

九州地域の中でみると東南に位置しており、北に大分県、西に熊本県、南に鹿児島県を隣り合わせる場所となっています。

観光資源としては恵まれた面もあるのですが、統計でみると「一人あたりの県民所得」が全国第45位、「信用金庫貸出平均利回り」が全国第46位と経済的にはかなり厳しい状況におかれていることがわかります。

一方で平成10年からは宮崎市が政令指定都市に次ぐ権限を持つ中核市となっており、自治体が主導して県内の経済を活性化させるための活動を行っています。

県民性が非常におおらかで競争を好まないということも大きな特徴として挙げられており、これは戦国時代から特に大きな戦に巻き込まれることもなく安全な地域として住民が過ごすことができてきたということが関係しているのではないかといわれています。

旭有機材株式会社【4216】

宮崎県内にある上場企業は全部で4社であり、これは全国的に見ても決して多い数字ではありません。

その中でも古くから営業をしている老舗企業として知られているのが、宮崎県延岡市にある旭有機材株式会社です。

旭有機材は1945年に会社を設立した企業であり、もともとは旭化成(当時は日窒化学工業株式会社)の子会社として航空機用の材質を製造するための工場として開始されました。

その後取扱い製品としてフェノール樹脂成形などの合成樹脂製品にシフトすることで大きく事業内容の変更をします。

本格的に事業拡大をすることになったのは1950年代に入ってからのことで中でも「ASAHI」ブランドのAVバルブなどのバルブ製品については大きなシェア拡大をしていくことになりました。

現在も「旭」の塩ビパイプなどは市場で広く使用されています。

2010年に入ってからは断熱材や時間差式ミキサーといった高度な技術が必要な工業用品に特化するようになっており、日本国内のみならず海外のインフラに使用される建材に強みを発揮しています。