意見ボックスの設置
社会の声、それは会社にとってお客様(消費者)の声でもあります。会社が直接要望を聞く機会は多くありません。仮にその機会があったとしてもその大半がクレームという形です。それはそれで有難いのですが、他にどんなことを思っているかを知ることができません。クレームをしてきたお客様は何らかの不満を持っているので、商品や会社を褒めることはまずないからです。
日本人は自分の意見を素直に伝えることが苦手です。それは、物静かな姿勢が“謙虚”で良いものとされ、良い日本の風習として昔から馴染んでしまったからです。そのため、勇気を出して意見を言っても、他人と同じ意見でなければ中々受け入れてもらえません。私たちは小さい頃からそうやって育てられてきたのです。
しかしそのままでは、商品や企業の発展には繋がりません。そこで会社が考え出したのが、意見ボックスの設置です。
意見ボックスの役割
大手スーパーマーケット企業のダイエーも、この意見ボックスの設置を取り入れています。
意見ボックスに集まったお客様の声によって、実際に既存商品が新しく生まれ変わっています。
この意見ボックスには、面と向かってではなく間接的に、そして時には匿名で意見を言えるという利点があります。より良い商品開発や事業のために、消費者の声は欠かせません。顔が見えない、自分のことを誰だか知られないという安心感から、お客様は自分の意見を出しやすくなるのです。
意見ボックスと呼ばれるものには種類があります
意見が欲しい会社やお店が、お客様のわかりやすい場所に意見を書く紙とペンとボックスを設置する、一番シンプルで簡易的なやり方があります。他にも、あらかじめ切手不要のはがきを用意して投函してもらうタイプのものや、サイトなどのメールフォームに設置する場合もあります。
これらを利用してお客様の声を獲得した会社は、新しい商品を生み出したり、既存商品の改良にあたったり、社員の教育に活かしたりと、より良い会社作りに取り組むことができるのです。
実際に利用してみなければわからないこともありますし、その利用する人によって感じ方が違うので個々の意見を取り入れるためにも、意見ボックスは今後も活用されていくでしょう。
消費者側も、私なんかが…とは思わず、会社や自分のためだと思ってぜひ意見を提供してください。
お互いがお互いのために働きかけ、助け合っていきましょう。
それが、会社とお客様の信頼関係にも繋がるのです。